今読んでる「当り本」

蛍火

蛍火

大正時代に突入したばかりの北の港街「小樽」が舞台。花街上がりの染み抜き屋の女を主人公にした短編集。ぼろい長屋の人生模様は何も江戸だけではないのだよ。色気のある人生劇場です。面白いです。何よりも染み抜き屋の女が贔屓にしている飲み屋「ちぎり屋」と「えれきてる」で供される酒の肴の美味そうな事、涎出ちゃうよ。人力車がさ、冬になると人力橇になるんだよ、初めて知ったよ、北海道ってそうなのだね。
「ちぎり屋」も「えれきてる」も創作物なんだろうけれど、小樽の何処かに在りそうだよね、観光地じゃなきゃもう一度行きたいけど。